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PDCAはもう古い?最新のOODAループとは?PDR,CAPD,DCAPサイクルとは?

最終更新日:2018年11月25日

PDCAサイクルに代わる手法として、変化の早い時代に適していると言われるOODAループが近年脚光を浴びています。

OODAループとは何なのか、そしてPDCAに代わるもう一つの手法、PDRサイクルやPDCAの順番を変えたCAPDDCAPサイクルを紹介します。

 

※下記の本を参考にしています。

目次

(1)PDCAの弱点とは?


PDCAサイクル、ビジネスの場でよく使われる言葉です。

・Plan:計画

・Do:実行

・Check:分析

・Action:改善

これらの頭文字をとった言葉で、要は計画を立てて実行して、それを分析して改善して、また計画を立てて、を繰り返していく手法のことです。

PDCAサイクル

あなたの会社でも社長や上司が、よく会議などで使っているかと思います。

 

ただこのPDCAサイクル、変化の早い今の時代では使えなくなってきているのではないかと言われています。

計画を立てても状況は刻一刻と変化するので、実行した時にはもう状況は変わっているし、評価・改善した時にはもうそのやり方は通用しなくなっている。

上から無機質に降りてくる計画通りに現場はやらなくてはいけないと思い込み、上はうまくいかないのは現場の実行力がないからだと思い、計画を見直さない。

 

そんなPDCAの弱点を上手くカバーしたOODA(ウーダ)ループを紹介したいと思います。

(2)OODAは何の略?


OODA(ウーダ)はもともとアメリカ空軍のジョン・ボイドが提唱した戦略の理論です。

汎用性が高いため昨今ではビジネスの場でも多く使われるようになっています。

 

OODAは以下の頭文字をとっています。

・Observe:観察

・Orient:方向性の決定

・Decide:判断(仮説)

・Act:行動(テスト)

OODAループ

情報が目に飛び込んでくる (O:観察)

⇒それを頭の中で整理して大事なところを抽出する (O:方向性の決定)

⇒何をやるべきか決める (D:判断)

行動する (A:行動)

⇒行動の結果どう周りが変わったか観察する

⇒また情報を整理する

⇒……

を繰り返していく手法になります。

 

PDCAでいうところの、

・P(計画)=OODAのD(判断)

・D(行動)=OODAのA(行動)

になっています。

 

PDCAと違うのは、

計画を立ててもそれが今の現状と違うなと思えば修正していい良い

行動(テスト)した結果をすぐ反映させて計画を随時変更していく

というところにあります。

 

まさに変化が激しい時代に適した手法ですね。

(3)2番目のO(方向性の決定)が大事


この手法ですが、一番の肝は2番目のO(方向性の決定)にあります。

方向性の決定とは、情報が入ってきた時にその情報をどう処理するか、というものになり、ここにはかなりの個人差が生まれます。

 

例えば、

O(観察)=「目の前に犬がいる」

はほぼ万人に共通の情報です。

そこから、

O(方向性の決定)=「可愛い!」

になるか、

O(方向性の決定)=「怖い!」

になるかは人それぞれです。

 

方向性の決定が異なると、

O(方向性の決定)=「可愛い!」

⇒ D(判断)=「撫でよう」

O(方向性の決定)=「怖い!」

⇒ D(判断)=「逃げよう」

と判断(仮説)の部分が変わり、行動も変わってきてしまいます。

 

方向性の決定は各個人の経験則や能力、文化等で左右されます

一人でOODAループを回す分には良いのです。

しかしこれが大人数になってくると、O(方向性の決定)がそれぞれ異なるので、意見が違って争いになったり、やることがバラバラになったりして、まとまりが無くなってしまいます。

 

だからといってO(方向性の決定)D(判断)会議で決めようとしたら時間がかかってしまい、変化の激しい時代に適したループのはずなのに本末転倒です。

ではやはりPDCAサイクルのように、P(計画)を完璧なものにして、それを組織全員に押し付けてこの通りにやれ、というのが良いのでしょうか?

 

いいえ!

実はこのOODAループのすごいところは、O(方向性の決定)にあるものを足すだけで、どんなに大きな組織でも臨機応変にしかも統率性をもって動かすことができるようになるのです!

(4)組織運営におけるOODA


OODAループはどんどん計画を修正していくことがで、変化が激しい時代に適した手法です。

しかし大きな組織になってくるとO(方向性の決定)に個人差があり、各自バラバラな行動を取ってしまうというのが問題でした。

 

そこで組織運営においてはO(方向性の決定)とのところに一つだけ、【共通概念】という指標を示します。

 

OODAループ+共通概念

 

共通概念とは「これだけは守ってください!」という指標になります。

 

例えば「ゴキブリを排除してください」という共通概念を指標とするとします。

排除の仕方はスリッパでもスプレーでもゴキブリホイホイでも各人に任せますが、とにかく排除してくださいという点を組織で共通概念として持っておくのです。

旅行に行く際でも「○○時○○分に東京駅に集合」という共通概念だけを共有して、行き方は各個人で判断というのも同じです。

 

この共通概念さえ共有しておけば、O(方向性の決定)が違う人を集めても、最終的に向かうゴールは同じになるので組織として統一の取れた動きができるわけです。

 

このやり方は多くの企業も既に採用しています。

例えばGoogle社では最低限のルール以外のマニュアルはほとんどなく、共通概念は「Googleっぽさ」

Googleっぽければ何をやってもいいという感じです。

 

以前紹介した『ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社』の事例ですが……

www.konokoneko.com

この会社ではいくら残業を無くしたり福利厚生を良くしても社員の不満が無くなりませんでした。

ところが共通概念「挑戦」を社員に浸透させ、それに沿っているなら新しいことをやって良いという風土にしただけで、社員の満足度が大きく上がったのです。

 

このようにOODAループは、共通概念を追加することで大きな組織運用にも使える非常に強力なツールなのです。

(5)ハーバード式PDRサイクル


OODAは私自身もよく使っています。

例えば後輩に何か教える時は肝になる共通概念だけ伝えてやり方は自分で考えてもらうようにしています。

ビジネス書を読み漁るのもこのO(方向性の決定)を強化するためです。

 

しかしこのOODA、どこでも使えるという訳ではありません

例えば工場のようにそこまで変化が激しくないところです。

工場でD(判断)を各個人に任せていたら、仕様にあった製品はできあがりません。

また仕事なら激しい変化に対応していく必要がありますが、ルーチンワークまでOODAを回すのは大変です。

 

内勤や日常においては、ハーバードビジネススクール提唱のPDRサイクルがおすすめです。

 

PDRは以下の頭文字をとっています。

・Preparation:準備

・Do:行動

・Review:評価

PDRサイクル

PDCAとの違いは、

・PDCAはP(計画)D(行動)を分析

PDRでは行動する前のP(準備)を評価するが、D(行動)は評価しない

 です。

 

例えば減量しようとした人がお菓子を食べて失敗してしまったとしましょう。

PDCAを回している人は、「次はお菓子を食べないようにしよう」とD(行動)を改善しようとしますが、そういう人はきっと次もお菓子を食べて失敗してしまう。

 

PDRでは「お菓子を食べた」というD(行動)は評価しない代わりに、 

「次はお菓子を食べないように、お菓子を二重の箱の中にしまって、棚の奥に隠してしまおう

「お菓子を食べてしまうのは防ぎようがないから、その代わりお米を食べないようにしよう

というようにP(準備)を改善します。

 

よく自分は意志が強いから大丈夫だと言っている人がいますが、そういう人はだいたい意志の力に頼って失敗します。

 

本当にできる人は自分の意志が弱いのを知っていて、意志が弱くてもできるようにあらかじめ準備をしておくのです。

 

これは会社でも同じです。

トップは上から無茶な計画を降ろしてきて、達成できないと現場のD(行動)の方を責め立てます。

自分たちが立てたP(計画)の問題点を考えません。

 

PDRサイクルでは、現場がどうすれば達成しやすいかという点も考慮した上で準備をし、達成できなければ準備が悪かったとして改善するのです。

(6)CAPD, DCAPサイクル


PDCAはもう使い物にならないような書き方をしてきましたが、実はPDCAも回す順番を変えればまだまだ現役で使える手法です。

①前例があるものはCAPDで回す

PDCAは実はいきなりP(計画)から入らなくても良いのです。

前例があるもの、過去にやったことがあるものに関しては、まずC(分析)から始めます。

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過去のデータ先輩の話成功例などを分析し、それらの問題点を改善した計画案を作り、それを実行する。

実行して出てきた結果をまた分析し、更に改善をしていくことで、より精度の高いP(計画)とD(実行)を実施することができるのです。

②前例がないものはDCAPで回す

では前例がないものはどうしたら良いのでしょうか。

この手のものは「やってみないとわからない」状況です。

すなわち、とりあえずD(実行)から回してみれば良いのです。 

DCAPサイクル

とりあえずD(実行)してみて出てきた結果を分析し、その後D(実行)を改善した計画を立てるのです。

うまく計画できずに行動に移せないという人は、この「とりあえずやってみる」のDCAPを意識してみると良いでしょう。

場面に応じて使い分けよう


今回はOODAPDRCAPDDCAPを紹介させていただきましたが、いずれも非常に有用で強力なツールです。

大事なのはそれぞれのコンセプトを理解して、使い分けることです。

ぜひ変化の早い現代における組織運営にはOODA、ルーチンに近いものはPDR、前例のあるものはCAPD、前例のないものにはDCAPを上手く使って、あなたのビジネスをより良いものにしてみてください!


以下参考にした本です。