このこねこのおすすめビジネス書紹介ブログ

年間700冊の読書家このこねこがあなたに合ったオススメのビジネス書をご紹介!

MENU

♣   今まで読んだおすすめのビジネス書一覧【150冊以上!】【5段階評価付き!】

PDCAサイクルはもう古い?最新のOODAループとは?PDRサイクルとは?


今日は『ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門』(夕撃旅団 パンダ・パブリッシング)を読んで学んだことを紹介します。


PDCAサイクル、ビジネスの場でよく使われる言葉です。

Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(評価)⇒Action(改善)の頭文字をとった言葉で、要は計画を立てて実行して、それを評価して改善して、また計画を立てて、を繰り返していく手法のことです。

 

あなたの会社でも社長や上司がよく会議などで使っているかと思います。

ただこのPDCAサイクル、最近の変化が早い時代では使えなくなってきているのではないかと言われています。

 

計画を立てても状況は刻一刻と変化するので、実行している際中に状況は変わるし、評価・改善したときにはもうそのやり方は通用しなくなっている。

上から無機質に降りてくる計画通りに現場はやらなくてはいけないと思い込み、上は上手くいかないのは現場の実行力が弱いからだと思い計画を見直さない。

 

そんなPDCAの短所を上手くカバーしたOODA(ウーダ)ループを今日は紹介したいと思います。

 

目次

 

(1)OODAは何の略?


OODA(ウーダ)はもともとアメリカ空軍のジョン・ボイドが提唱した戦略の理論ですが、汎用性が高いため昨今ではビジネスの場でも多く使われるようになっています。

 

OODAですが、

 

Observe:観察

Orient:方向性の決定

Decide:判断(仮説)

Act:行動(テスト)

 

の頭文字をとっています。

 

情報が目に飛び込んでくる⇒それを頭の中で整理して大事なところを抽出する⇒何をやるべきか決める⇒行動する⇒行動の結果どう周りが変わったか観察する⇒また情報を整理する⇒……

を繰り返していく手法になります。

 

OODAループ

 

PDCAのP(計画)がOODAのD(判断)、PDCAのD(行動)がOODAのA(行動)になっています。

PDCAと違うのは計画を立ててもそれが今の現状と違うなと思えば修正していいですし、行動(テスト)した結果をすぐ反映させて計画を随時変更していこう、というところにあります。

 

まさに変化が激しい時代に適した手法ですね。

 

(2)2番目のO(方向性の決定)が大事


この手法ですが、実は一番の肝は2番目のO:Orient 方向性の決定にあります。

方向性の決定とは、情報が入ってきた時にその情報をどう処理するか、というものになり、ここにはかなりの個人差が生まれます。

 

例えば、【Observe 観察】「目の前に犬がいる」はほぼ万人に共通の情報ですが、そこから、

【Orient 方向性の決定】「可愛い!」

【Orient 方向性の決定】「怖い!」

になるかは人それぞれです。

 

方向性の決定が異なると、

【Orient 方向性の決定】「可愛い!」⇒【Decision 判断】「撫でよう」

【Orient 方向性の決定】「怖い!」⇒【Decision 判断】「逃げよう」

と判断(仮説)の部分が変わり、行動も変わってきてしまいます。

 

方向性の決定は各個人の経験則や能力、文化等で左右されます。

 

一人でこのループを回す分には良いですが、これが大人数になってくると一人一人の【Orient 方向性の決定】が異なるのでみんな意見が違って争いになったりやることがバラバラになってまとまらなくなってしまいます。

 

だからといって【Orient 方向性の決定】と【Decision 判断】を会議で皆で決めようとしたら時間がかかってしまい、折角変化の激しい時代に適したループなのに本末転倒です。

 

ではやはりPDCAサイクルのように、Plan(計画)を完璧なものにして、それを組織全員に押し付けてこの通りにやれ、というのが良いのでしょうか?

 

いいえ、実はこのOODAループのすごいところは【Orient 方向性の決定】にあるものを足すだけで、どんなに大きな組織でも臨機応変にしかも統率性をもって動かすことができるようになるのです。

 

(3)組織運用におけるOODA


OODAループはどんどん計画を修正していける変化が激しい時代に適した手法ですが、大きな組織になってくると【Orient 方向性の決定】の個人差によって皆がバラバラな行動を取ってしまうというのが問題でした。

 

そこで組織運営においては【Orient 方向性の決定】とのところに一つだけ、組織が【共通概念】という指標を示します。

 

OODAループ+共通概念

 

共通概念とは「これだけは守ってください!」という指標になります。

 

例えば「ゴキブリを排除してください」という共通概念を指標とするとします。

排除の仕方はスリッパでもスプレーでもゴキブリホイホイでも各人に任せますが、とにかく排除してくださいという点を組織で共通概念として持っておくのです。

 

旅行に行く際でも「○○時○○分に東京駅に集合」という基本概念だけを共有して、行き方は各個人で判断というのも同じです。

 

この基本概念さえ共有しておけば、【Orient 方向性の決定】が違う人を集めても、最終的に向かうゴールは同じになるので組織として統一の取れた動きができるわけです。

 

このやり方は多くの企業も既に採用しています。

例えばGoogle社では最低限のルール以外のマニュアルはほとんどなく共通概念は「Googleっぽさ」、Googleっぽければ何をやってもいいという感じです。

 

以前紹介した『ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社』(岩崎裕美子 、クロスメディア・パブリッシング)の事例ですが……

この会社ではいくら残業を無くしたり福利厚生を良くしても社員の不満が無くなりませんでした。

ところが共通概念「挑戦」を社員に浸透させそれに沿っているならどんどん新しいことをやって良いという風土にしただけで、社員の満足度が大きく上がったのです。

 

このようにOODAループは、共通概念を追加することで大きな組織運用にも使える非常に強力なツールなのです。

 

おまけ:ハーバード式PDRサイクル


OODAは私自身もよく使っています。

例えば後輩に何か教える時は肝になる共通概念だけ伝えてやり方は自分で考えてもらうようにしていますし、

普段読んでいるビジネス書はまさに【Orient 方向性の決定】を強化するために読んでいます。

 

しかしこのOODAどこでも使えるという訳ではありません。

 

例えば工場のようにそこまで変化が激しくないところです。

 工場で【Decision 判断】を各個人に任せていたら仕様にあった製品はできあがりません。

また仕事なら激しい変化に対応していかなければいけないでしょうが、日常のルーチンワークまでOODAを回すのは大変です。

 

内勤の仕事であったり、日常で使う手法はハーバードビジネススクール提唱のPDRサイクルがおすすめです。

 

PDRは、

 

Preparation:準備

Do:行動

Review:評価

 

の頭文字をとっています。

 

PDCAとの違いは、PDCAはPlan(計画)とDo(行動)をCheck(評価)するのに対し、PDRでは行動する前のPreparation(準備)をReview(評価)し、Do(行動)は評価しません。

 

例えば減量しようとした人がお菓子を食べて失敗してしまったとしましょう。

 

PDCAを回している人は「次はお菓子を食べないようにしよう」とDo(行動)を改善しようとしますが、そういう人はきっと次もお菓子を食べて失敗してしまうでしょう。

 

PDRでは「お菓子を食べた」という行動は評価しない代わりに、

「次はお菓子を食べないようにお菓子を二重の箱の中にしまって棚の奥の鍋の後ろにしまっておこう」

であるとか、そもそも、

「お菓子を食べてしまうのは防ぎようがないから、お菓子は食べてもいい代わり米を食べないようにしよう」

というように準備を改善します。

 

よく自分は意志が強いから大丈夫だと言っている人がいますが、そういう人は大抵意志の力に頼って失敗します。

本当にできる人は自分の意志が弱いのを知っていて、意志が弱くてもできるようにあらかじめ準備をしておくのです。

 

これは会社でも同じで、トップは上から無茶な計画を降ろしてきて、達成できないと現場のDo(行動)の方ばかりを責め立て、自分たちが立てたPlan(計画)の問題点を考えません。

 

PDRサイクルでは、現場がどうすれば達成しやすいかという点も考慮した上でPreparation(準備)し、達成できなければ準備が悪かったとして改善するのです。

 

 

今回はOODA、PDRを紹介させていただきましたが、2つとも非常に有用で強力なツールです。

是非変化が早いものはOODA、ルーチンに近いものはPDRを上手く使って、あなたのビジネスをより良いものにしてみてください!