最終更新日:2018年11月23日
仕事や人生で迷った時、大きな悩みに押しつぶされそうになった時、ふと読み直したくなる本ありませんか?
読むと常に新しい発見があり、自分を正しい方向に導いてくれる、そんな「人生の指南書」となりうる本を紹介していきたいと思います。
9冊目は20代や30代の、やらなければいけないことがあるのについつい後回しにしてしまう方におすすめ!
『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』です!
目次
どんな人向け?
この本は20代、30代の方で、
・やらなければいけないことがあるのについつい後回しにしてしまう
・締め切りが迫っている大事な仕事があるのに他のことから手をつけてしまう
・家に帰るとすぐにテレビやスマホを見てしまい、家事や資格の勉強が手につかない、
といったいわゆる後回しにする癖がある方におすすめの本です。
この後回しですが、実はあなたの性格が怠惰だから起きているという訳ではないのです。
例えばスマホを見た時にトップ画面にSNSのアイコンがあったら、それをタッチしないのは至難の業です。
大事な資料を作らなければいけないけど、目の前で得意先からの電話が鳴ったら取らないのは難しい。
資格の勉強をしようと思っても机の横にマンガが置いてあったら読まないのは難しい。
こういう状況であったら誰だって大事なことは後回しにしてしまいます。
そうなのです。
大事なのは環境なのです。
後回しにする癖がある人は性格に問題があるのではなく、今いる環境に問題があるのです。
後回しにする癖がある人は、まずこの環境から変えていく必要があるのです。
どんな内容なの?
この本にはズバリ、後回しにする癖をやめ、最強の習慣「すぐやる」習慣を身に着ける方法が書いてあります。
「すぐやる」習慣はまさに最強の習慣です。
身に着ければデスクに座ってすぐ、帰宅してすぐにやるべきことに取り掛かれるようになり、また隙間時間も限りなく0に近くなるため、大量の時間を捻出することができるようになります。
仕事でも上司や得意先から言われたことを即やれるようになるため評価も上がりますし、効率よく仕事もこなせるようになるため残業も減ります。
空いた時間をブログや読書などの趣味にあてたり、自己投資したりすることのよって更に自分の能力を引き上げることもできます。
この習慣を身に着けるためにはまず後回しにする癖をやめる必要がありますが、前述した通りこれにはまずあなたの性格ではなく環境を変える必要があります。
ではどのようにして環境を変えれば良いのか、見ていきましょう。
(1)脳に「別のものを見せてしまった」ら手遅れ
引用元:『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』(菅原洋平, 文響社) 1章
後回しにする癖がある、とはどういうことでしょうか。
これは逆の言い方をすると、ついつい自分が無意識に○○をやってしまう習慣がある、となります。
まずはこの○○を見つけることが重要になります。
例えば家に帰ってすぐ家事をやる習慣をつけたいのにできない方。
家に帰ってテーブルを見たらリモコンがある。
リモコンでテレビをつける。
気が付いたらソファーに座ってテレビをダラダラとみてしまっている。
家に帰ってスマホをみたらトップ画面にSNSのアイコンがある。
SNSを起動する。
気付いたらずっとSNSをやっている。
この場合の○○はテレビとSNSです。
後回しにする癖をやめるには、無意識にテレビを見てしまう習慣とSNSを見てしまう習慣をやめる必要があります。
この習慣、どこに問題があるのでしょうか。
家に帰ってすぐ目につくところにリモコンが置いてある。
これが問題です。
いったんリモコンが視界の中に入ってしまったら、かなり強い意志がないとテレビを観ないという選択肢を取ることは不可能です。
SNSも同じです。
スマホを開いてトップ画面にSNSのアイコンがあったら、これを意志の力でタップしないようにするにはかなりの力を要します。
というか無理です、私も無理です。
人間の脳は一度見たものを意識の外に追いやるにはかなりの労力を要します。
結果見たものから連想される行為を無意識にしてしまいます。
ではどうすればいいのでしょうか?
簡単です。
見えないところに置いてしまえば良いのです。
例えばリモコンは引き出しの奥にしまってしまう。
SNSのアイコンはトップ画面ではなく、何回かスワイプやタッチしないと出てこない奥の階層に置いてしまう。
こうするだけでテレビやSNSを見る回数は劇的に減ります。
騙されたと思ってやってみてください。
すさまじい効果ですから(笑)
私もこの方法で3年間課金し続けたスマホゲームも2週間でやめることに成功しました。
仕事でも同じです。
例えば大事な資料を後回しにしてしまう方。
机に書類やタスクが書かれた付箋がたまっていませんか?
メールの着信通知がパソコンの下部に出るようになっていたり、電話がなったら反射的にとるようになったりしていませんか?
こんな状況ではあなたの脳にはいつも雑多な情報が入ってきて、ついつい簡単なもの・好きなものから手を付けてしまう習慣がついてしまいます。
机も書類を0にし、タスクは一か所にまとめ必要な時だけ見れるようにし、メールも決められた時間にだけ見るようにし、電話も急ぎでなければ出ないようにしましょう。
こうすればつい他のことに手をだしてしまう癖がかなり減ると思います。
(2)やるべきことはすぐやれる場所に
無意識に○○をやってしまう習慣を無くすことができたら、次に後回しにする癖を無くす方法を身に着けます。
実はこれ、(1)と逆のことをやればいいんです。
すなわち、やるべきことは自分がすぐ目に付く場所においておけばいいんです。
家に帰ってすぐ資格の勉強をしたいなら、勉強用の本とノートを机の上に出しておけばいいのです。
大事な資料を作らなければいけないのならば、パソコンのデスクトップの真ん中にファイルを置いておけばいいのです。
(もちろんデスクトップは綺麗にしてあること前提です)
人間は最初に目に付いたものを無意識にやってしまう、それを逆に利用してやればいいのです。
更にダメ押しでもう一つ、目に付いただけでは気が乗らずやれないという方は、勉強ノートにとりあえず日付を書く、ということだけやりましょう。
資料作りならとりあえずタイトルだけ書いてしまう、一文だけ書いてしまう、ということをやってみましょう。
脳は新しいことを始めるのが苦手ですが、一度始めたことやめるのも苦手です。
テレビを一度見始めるとダラダラと見続けてしまうことからも、この効果の強さがわかるでしょう。
気持ちが乗らなくてもとりあえず一度手を付けて始めてしまう。
こうすれば脳の力によってやめるのが難しくなり、そのまま一気にやれてしまうのです。
※これはブログを書いている人にはあるあるだと思います。
気持ちが乗らなくても一度記事を書き始めたら書けるところまで一気に書いてしまう。
私も一度書き始めたらだいだいノンストップです。
(3):すぐやる人と関わる
後回しの癖は環境に大きく左右されることがわかったかと思います。
そしてこれは周りの人間による環境も大きいです。
あなたの部署の先輩や同僚が後回しにする癖がある場合、例えば資料提出の期限を守らなかったりする傾向があれば、あなたもそれにつられて資料提出の期限を守らなくなります。
周りの机が汚ければ、あなたの机もつられて汚くなります。
周りのやる気がなければ、あなたもいずれやる気がなくなります。
脳には他人の行動を見るだけで、自分があたかもそれと同じ行動をしたかのように反応する性質があります。
このような反応を見せる神経を「ミラーニューロン」と言います。
このせいであなたは他人のダメな行動を見ているだけで、自分もどんどん無意識にダメな行動をするようになってしまうのです。
「類は友を呼ぶ」どころか、「ダメな類は友をどんどんダメにしてしまう」のです。
あなたの部署に後回しにする癖がある人が多い場合は、すぐやる習慣が身についている別の人、別の部署の人でもいいのでそういう人とできるだけ積極的に関わるようにしてみましょう。
そうすることであなたの「ミラーニューロン」は良い方向に刺激を受け、あなたも後回しの癖がなくなり、すぐやる習慣がどんどんついていくと思います。
そうしてすぐやる習慣を身に着けたあなたを同僚や後輩は見ることで、彼らの「ミラーニューロン」も良い方向に刺激を受けていくことができるのです。
後回しにする癖をやめてすぐやる習慣を身に着けよう
後回しにする癖をやめる方法、意外と簡単だったと思います。
とにかく大事なのは環境を整備すること。
無意識に手を付けてしまう何かを遠くに追いやり、やるべきことを自分の近くにもってくること、そしてすぐやる人達と積極的に関わること。
こういう工夫をすることによって、意志の力を使わずに後回しにする癖をやめて「すぐやる」習慣を身に着けることができるのです。
あなたも『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』を読んで、早速明日から大事なことを「すぐやる」習慣を身に着けてみませんか?