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ネロ・クラウディウスにカエサルなどなど。FGOに出てくるローマ勢のことを知ろう!

最終更新日:2018年11月23日 

スマホゲームのビックタイトル『Fate/Grand Order』

FGOに出てくる偉人たちの中から、ネロ・クラウディウスカエサルなどの古代ローマのキャラクターをピックアップして紹介していきたいと思います。

 

目次

狼に育てられた建国王:【ロムルス】


前753年にローマを建国したのが、神話上の王ロムルスです。

彼は軍神マルスと巫女である王女の間に生まれました。

実は双子で、同時に生まれた弟にレムスがいます。

 

王女は巫女であり本来は処女であるべきです。

そんな王女から生まれた双子に叔父である王は激怒し、王女を牢屋にいれ、双子を河に流してしまいます

 

そんな双子を拾ったのが何と

狼は自分の乳で双子を育てるのです。

 

狼の次に双子を見つけたのが羊飼いです。

羊飼いのもとですくすくと成長した彼らは、一帯の羊飼いを統べるボスになります。

彼らは配下の羊飼い達を率いて母を助けるため反乱を起こし、叔父である王を倒します

しかし母は残念ながら獄中で亡くなってしまっていました。

 

ロムルスとレムスは悲しみにくれながらも、2つの丘にそれぞれ自分の本拠地を置き、周囲の地域を分割統治することになりました。

しかしレムスは自分の力を誇示するため、境界線を飛び越えロムルスの領土を侵します。

こうして2人の仲は悪化していき、最終的にロムルスはレムスを排し王は彼一人となります。

ロムルスの名をとってローマはここに誕生したのです。

 

FGOでもローマ建国の王として後の皇帝ネロやカリグラからも一目置かれる存在。

伝説上でも周りの国を次々と攻め落としますが、その国の王を罰せず元老院として迎えていったそうです。

きっとロムルスは建国の王に相応しい人格者だったのでしょうね。

「ハゲの女たらし」だけど文武両道の最強の神君:【カエサル】


ガイウス・ユリウス・カエサル、別名シーザーと言えば知らない人はいない、世界史の中でもトップレベルの有名な偉人です。

 

「賽は投げられた」

「来た、見た、勝った」

「ブルータス、お前もか」

など、数々の名言を残しました。

カエサルとは一体どんな人物だったのでしょうか。

 

カエサルは貧乏ですが名門貴族の息子として生まれました。

30歳までに兵士、弁護士、神祇官、会計検査官と様々な職を経験しますが、とびぬけた才覚があるという訳ではなく、出世スピードも平均的なものでした。

 

飛びぬけていたのは借金です!

当時のお金で10万人の兵士を1年雇えるレベルの借金をしていたようで、何に使っていたかと言うと、読書とお洒落と愛人へのプレゼント

 

カエサルはハゲていて美男子ではないものの、背が高く品位があり女性にモテまくっていました。

しかも他人の妻にも手を出すというやばさ。

後にカエサルの妻が他の男に手を付けられるという事件があるのですが、世間はざまあみろと思ったことでしょう(笑)

 

またある時ローマ転覆を狙うクーデター事件が発生し失敗に終わったのですが、カエサルはその一派との関わりを指摘されました。

反カエサル派がカエサルとその一派がやり取りしていた手紙を押収し、元老院にてこれが証拠だ、と開いてみると何とそれはただの情熱的なラブレター(笑)

クーデター一派の女性とも愛人関係にあったという訳で、どんだけ愛人作っているんだと笑われましたが、それでカエサルの疑惑は吹っ飛んだのでした。

 

後年はあのクレオパトラも愛人にして子供まで作っているのですから、まぁもう、すごいですね。

 

そんな彼のあだ名は「ハゲの女たらし」

後に凱旋将軍としてローマに帰国した際、部下の兵士達から「市民たちよ!妻を隠せ!ハゲの女たらしのお通りだ!」と揶揄されたそうです(笑)

(当時、凱旋将軍は兵士たちに罵倒されるのが慣例でしたので、罰せられるとかそういうのはありませんでした)

 

そんなカエサルも37歳で最高神祇官に立候補しまさかの逆転当選を果たし、一気に政治のトップ舞台に踊りでます。

 

42歳からガリア(現フランス周辺)に8年間赴き、この地を征します。

この時に書いたのがあの有名な『ガリア戦記』です。

この勝利で大量の戦利品を得て、かつ兵士達から絶対の信頼を得て、

「ローマに仕えるのではなくカエサルに仕える」

と言わしめるほどになります。

 

元老院は強大になりすぎたカエサルに対し、軍を解散しローマに即帰国せよという命令を出します。

これは実質、ローマにもどれば何らかの理由を付けられて裁かれることを意味していました。

 

そこでカエサルはあの有名な「賽は投げられた」という言葉とともに、軍を率いたままローマにもどり、反対派を制圧し実質ローマの支配権を手にするのです。

 

その後もカエサルは現トルコや北アフリカに赴き勢力を広げています。

トルコでの戦いに勝った際に元老院に送った報告書が、あの有名な「来た、見た、勝った」です。

 

そして56歳、ついに終身独裁官となり、名実ともにローマの支配者となります。

しかしその年、独裁政治に反対する元老院議員数人に刺され亡くなってしまうのです。

この時に出た有名な言葉が「ブルータス、お前もか」です。

 

カエサルの軍事と政治は「寛容」という一言で表されます。

ガリアの戦いにおいても、降参してきた部族は全て許し、それどころか部族の長は貴族として元老院に招いています。

またローマを制圧した際も、反カエサル派の元老院議員達を罰することはほとんどせず議員のまま据え置いています。

ブルータスも何度も反カエサル派として戦ってきましたが、その度に許してきたのでした。

 

暗殺後、彼の精神は養子であるオクタヴィアヌスに引き継がれ、彼はローマ初代皇帝となり、「パクスロマーナ」=ローマの平和と呼ばれる時代を築いたのです。

 

FGOでのカエサルは何故かデブキャラになっていますが、言葉の端々に余裕寛大さが見られます。

デブになってもそのカリスマ性は健在のようです。

ショタ暴君:【カリグラ】


ローマ三代目皇帝がこのカリグラです。

 

カリグラは幼い時兵士に非常に人気があり、兵士が作った軍靴「カリガ」をはいて遊んでいました。

カリグラの名は「小さな軍靴」というところから来ています。

実際に皇帝に即位したのは24歳なのでショタではないのですが、兵士たちにとっては小さい子供の頃のイメージが強かったのでしょう。

 

ところがこの24歳でローマ全権を握った若者は、政治には全く向いていなかったのです

初代皇帝オクタヴィアヌスの孫ということで絶大な人気があった彼ですが、ただそれだけでした。

 

即位早々に二代目皇帝の孫を排し、元老院には神ゼウスをまねて上半身裸で髪や髭を金色に染めた状態で出てくる。

娯楽である剣闘士試合(いわゆるコロシアムで奴隷たちを戦わせる競技)を解禁したり、超豪華な屋形船を作ったり。

 

度重なる浪費でローマ財政は圧迫され、カリグラは支持を失っていきます。

それに対しカリグラは反対派の元老院議員を国家反逆罪でどんどん粛清していきます。

そしてついに29歳の時、近衛兵の刃にかかり亡くなってしまうのです。

 

FGOではカリグラはバーサーカーの若者として描かれます。

私的にはショタキャラにしても良かったのではないかなぁと思いますが、暴君という意味ではバーサーカーは彼にぴったりの役職であると言えるでしょう。

政治と芸術の二刀流!でもダメだった:【ネロ・クラウディウス】


日本では暴君ネロと知られるローマ5代皇帝ネロ・クラウディウスですが、実はそこまで暴君ではありませんでした

 

16歳で皇帝に即位したネロは、就任演説にて、

「初代皇帝オクタヴィアヌスの政治に戻す」

「元老院の権利を尊重する」

と述べ、民衆や元老院から好意をもって迎えられます。

 

野蛮であった剣闘士試合を禁止したり、ローマで大火事が起きた際には小麦を無料供給したり公共施設を解放して避難所としたり。

 

ブリタニア(現イギリス)にて王女ブーティカ(FGOにも出てきますね!)による反乱が起きた際も、迅速に鎮圧しその後は統治方法を改善することで、以後400年ブリタニアはローマに反抗することがなくなります。

(残念ながらブーティカは敗戦の責任を取り自ら毒を飲んで亡くなっています)

 

このようにネロはそこそこの善政を行っていたのです。

 

しかしネロは政治も頑張っていましたが、それ以上に芸術が大好きでした。

歌手として劇場で歌ったり、ギリシアに歌の修行にいったり、運動能力や詩・音楽を競う大競技会、いわゆる「ネロ祭」を開いたり。

ローマの大火事でできた広大な土地に、自然公園や人工湖を併設した巨大な芸術施設を作って市民に開放する計画も立てたりしました。

 

しかしこの二刀流がいけなかった。

ネロは二刀流ができるほど才覚に恵まれた皇帝ではなかったのです。

 

この巨大な芸術施設の建造計画は、市民から大きな反対が上がり、ローマの大火事はネロが土地を確保するためわざと起こしたのではないかというウワサが流れ始めました。

それに対しネロは、当時は異教徒であったキリスト教徒が放火したのだと言いがかりをつけ彼らを弾圧し始めます。

これが後にネロが暴君と言われる最大の理由です。

 

またこの頃から反ネロ派が台頭し始め、疑心暗鬼になったネロは確たる証拠もなく怪しいと思った人間を次々と粛清し始めます。

そしてついに31歳の時、元老院から「国家の敵」と宣告されてしまいネロは自刃するのでした。

その際にネロは、真偽の程は明らかではありませんが「これで一人の芸術家が失われる」と言ったと伝わっています。

 

ネロは後世の人が言うほど暴君ではありませんでした

皇帝らしく政治も頑張ろうとしていました。

ただそれ以上に芸術家として大成したいという思いが強かったのです。

そして残念ながら広大なローマ帝国は、政治と芸術の二刀流で治められるほど簡単ではなかったのです。

 

FGOでのネロ・クラウディウスは何故か美少女になっています。

しかし芸術を愛したり、自信満々であったりするところは史実とそっくりですね。

きっと本当のネロも、もし美少女だったらこんな感じだっただろうなぁと私も思います(笑)

もっとローマを知りたいなら『ローマ人の物語を読もう』


FGOに出てくるローマのキャラを紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

ローマに興味を持ったという方は、ぜひ塩野七生先生の『ローマ人の物語』を読んでみてください!

歴史系の本の中で私がもっともオススメするシリーズです。

塩野先生の書くローマの偉人達はとても活き活きとしており、まるで塩野先生がローマ皇帝達と恋人かのように愛にあふれた情熱的な表現で、私達を古代ローマの世界へと導いてくれるのです。

 

ぜひあなたも『ローマ人の物語』を読んで、ネロ・クラウディウスカエサルのことをもっと知って、FGOをより深く楽しんでみませんか?


 モンストに出てくる神様のことを知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

www.konokoneko.com