最終更新日:2018年11月23日
『21世紀の資本』
ぶ厚すぎて読む気にならない……
それならまずこの本を読むのが
おすすめだよ!
目次
『21世紀の資本』を理解したいならまず読もう!
2014年に日本でもベストセラーとなったピケティの『21世紀の資本』!
読んだ方も多いと思います。
えぇ、ミーハーな私も買って読みましたよあの700Pの超大作を。
……さっぱりわからなかったですけどね(笑)
そうなんです。
『21世紀の資本』はすごい本なんでしょうが、普段見慣れない経済系の論文が大量に紹介されていて、聴き慣れない専門用語もたくさんあって、もう読み切るだけで精一杯って感じでした。
正直4年経った現在では、
「累進課税が大事だよね~」
くらいしか覚えていませんでした(笑)
そんなあなたにオススメしたいのが、『中学生でもわかる! ピケティ超入門』です。
あの700Pの超大作をわずか87Pで、しかも青年と教授の対話形式というわかりやすい文章で説明してくれているのです!
あなたもまずはこの本を読んで、なんちゃってピケティ『21世紀の資本』理解者になりましょう(笑)
この本のここがすごい!
(1)700Pの『21世紀の資本』を87Pにまとめているのがすごい!
ギュッとまとめてくれていますよこの本は!
論文やデータ等を全て省き、結論に導くまでの要点だけを最小限に抜き出してくれています。
まとめているだけではありません。
読む前に必要な経済学の知識:
・資本主義とは?
・社会主義とは?
・国内総生産(GDP)とは?
・需要と供給とは?
などなど、『21世紀の資本』を理解するための最低限の知識も教えてくれるのです!
その知識も追加説明した上で87Pにまとめてますからね……
いやはや、筆者の編集能力に脱帽です。
(2)対話形式でわかりやすい!
この本は、自分が貧乏なのは一部の金持ちが富を搾取しているからだ!と思う青年と年老いた経済学の教授が対話する形式で書かれています。
青年は経済学のことはさっぱりわからない。
それでも教授は、難しい言葉は使わずにわかりやすい例などを使ってピケティの考えを伝えていく。
青年は教授の言葉を聞いていくうちに、どうすれば経済格差が是正されていくのか自ら学んでいく。
私達にも理解できるようわかりやすく『21世紀の資本』を教えてくれる、 それがこの本のすごいところなのです。
(3)ピケティの結論【 r > g 】がすごい!
『21世紀の資本』の全てを表しているといっても過言ではない不等式が、r > gなのです。
rは資本収益率。
お金持ちがお金を持っているだけで手に入る収益のこと。
家賃収入や株の配当、利息など、いわゆる不労所得です。
gは、国内総生産(GDP)の成長率の世界全体版。
世界経済成長率とも言い換えられます。
私達が働くことでどれだけ豊かになるかを表す指標です。
ピケティは、不労所得で手に入るお金の比率 r が、働いて手に入るお金の比率 g より高いことを突き止めました。
私達はいくら働いても、お金持ちの不労所得より稼ぐことはできない、すなわち格差は確実に広がる!とピケティは証明したのです。
ピケティはこうも書いています。
お金持ちの税率を高くする累進課税を世界的に進め、かつタックスヘイブン(税金がかからない、もしくは低い国)を無くしてお金持ちが確実に税金を払う仕組みを作るべきだ、と。
それが格差を是正するもっとも効果的な方法だとピケティは結論付けているのです。
総評
【オススメ度】★★★★★
【感想】『21世紀の資本』の内容を知った気になってドヤ顔しよう!
冗談はともかく、普通に勉強になる本でした。
この本に出てくる教授と青年の結論は面白いです。
格差を是正するには、まず自分がお金持ちになって、世界の経済成長に一役買うことだ、と。
あなたもこの本を読んで、経済のこと、格差のこと、もう一度勉強し直してみませんか?
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